メタトロン、ユダヤ教にとりいれられたミトラ神 名前、メタトロンの姿、起源と展開、経典、位置付け、権能、メタトロンとエノク、メタトロンとモーゼ、メタトロンとノア、メタトロンとダビデ王の盾、その他の伝承、カバラ、近代エソテリシズムについて メタトロンは、ユダヤ教において、神そのものとも最高天使ともされる、まことに神秘的な存在である。 メタトロンは、ユダヤ教の中に定着したミトラであり、その信仰はキリスト教およびイスラームの一部宗派にも定着している。 その定着ぶりは、仏教の弥勒と同じくらい深く、かつ根本的なものである。 メタトロンは、ユダヤ教およびその神秘主義であるカバラだけでなく、ミトラ、弥勒の研究にも欠かせない、きわめて重要な存在である。 その詳細は日本にほとんど紹介されていない。 そこで、名前の由来、姿、起源、経典、権能、伝承、神秘主義など、メタトロンに関するさまざまな詳細情報を提供する。 七文字の名と六文字の名、ヤホエル、サンダルフォン、ミカエル、エノク、モーゼ、ノア、ダビデ王、カバラ、メルカバ神秘主義、ミトラ教、シーア派、仏教の弥勒信仰との共通性について、述べる。 メタトロン*の名の古形は、ミトラトン*あるいはミットロン*であり、ペルシアの神ミトラの名に由来する。 *メタトロン 〔ヘブライ語〕מטטרון、またはמיטטרון。〔英〕Metatron, Mitraton, Mithraton, Mittron。*ミトラトン 〔ヘブライ語〕מיטרטון。〔英〕Mitraton, Mithraton。*ミットロン 〔ヘブライ語〕מיטטרון。〔英語〕Mittron。 ギリシア語のメタスローノス*が語源であるとする説もあった。 しかし、ギリシア語の「メタ」をヘブライ語で「~の傍ら」「~にはべる」と解することはないこと、ギリシア語の「スローノス」を玉座の意味に使う事例がユダヤの伝統にいっさいないことから、ギリシア語による字解きの成立する余地はほとんどないというのが、今日の学者たちの一般的な見解である。 末尾辞の意味、ユダヤ教では、天使の名前の末尾には、エル-elを付ける。 しかし、メタトロンとサンダルフォンだけは、このエルを付けず、代わりに秘教の神を意味する末尾辞オン-onを...