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唯識三十論講話

         

 

 

唯識三十論講話

唯識三十頌は、大乗仏教唯識派の世親が著した唯識の思想を要約した30のサンスクリット語偈頌。 原題は「トリンシカー」が「三十頌」、「ビジュニャプティ・マートラター」が「唯識」、総じて「唯識についての三十頌」の意。 主に識転変などが説かれる。

識変とは、識転変ともいう。識が変化 すること。
『成唯識論』や『述記』『三箇疏』などに多く見られる概念。もともとは、世親が『唯識三十頌』のなかで創唱した識転変(vijñāna-pariṇāma)すなわち「すべては阿頼耶識が転変したものである」という考えに由来する概念である。
この考えから『成唯識論』においては識変という語が確立された。そして変が能変(変化せしめるもの)と所変(変化せしめられたもの)とに分けられ、二つの関係の上にさまざまな存在が仮に設定されるという考えが成立した。
能変は異熟識(阿頼耶識)と思量識(末那識)と了別境識(眼識・耳識・鼻識・舌識・身識・意識の六識)の3つに、所変は相分と見分の二つに分けられる。
変とは広くは阿頼耶識が変化することであるが、狭くは「変とは謂く、識体転じて二分に似る」と定義され、八識それぞれの本体(自体分・自証分)が客観(相分)と主観(見分)とに分かれて変化することを意味する。

また、唯識派の三性とは?三性とは、妄想された存在形態(逼計所執性)、他に依 存する存在形態(依他起性)、完全に成就された存在形態(円成実性) と名付けられる世界の三種のあり方を指す唯識思想の根本真実である。

この相分(客観)と見分(主観)とは三性(遍計所執性・依他起性・円成実性)でいえば心である依他起性に属し、仮に存在するもの(仮有)であり、この相分と見分の関係の上に言葉と情念が働いて、実体として存在しない(都無)が心の外に実体としてあると考えられ執着されるさまざまなもの、すなわち遍計所執性が設定される。

遍計所執性(parikalpita-svabhāva )とは、遍計所執自性ともいう。3つの存在のありようである三性(遍計所執性・依他起性・円成実性)の一つ。
言葉で考えられ執着されたもの。心の外に実体としてあると考えられたもの。実体としてあると考えられた自己ともの(実我実法)。性・自性にあたる「svabhāva」をラクシャナ(lakṣaṇa)に置き換えて遍計所執相という場合もある。

遍計所執自性は、われわれが認識する世界だが実はことばに依存するものの見え方。 依他起自性は、縁起により生滅するものごとの姿。 円成実自性は、一切法共通の性質である空性のこと、すべてに遍満する真実なのでこう呼ばれる。

云何諸法遍計所執相。謂、一切法名仮安立自性差別、乃至為令随起言説。〔げじんみっきょう|解深密経〕
遍計所執自性者、謂、諸所有名言安立諸法自性。依仮名言、数数周遍、計度諸法而建立故。〔瑜伽師地論〕
愚夫於此(=依他起性)横執我法有無一異倶不倶等。如空花等、性相都無、一切皆名遍計所執。〔成唯識論〕

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