タロット占いの原理は、シャッフルされ裏向きのカードを引くという「偶然性」と、そのカードが持つ「象徴的な意味」を組み合わせ、相談者の「潜在意識」や「集合的無意識」にアプローチすることにあります。
心理学者ユングの提唱する「意味のある偶然の一致(シンクロニシティ)」が働き、無意識の奥底に隠れている答えや課題、感情などをカードを通して可視化し、自己理解や問題解決の糸口を見つけ出すことが主な仕組みです。
主な原理、偶然性(シンクロニシティ):タロットカードを引くという行為自体に偶然性が伴います。
この偶然が、質問者の心理状態と意味のある形で一致するとされ、これが「当たる」とされる理由の一つとされています。
潜在意識へのアプローチ:人間の意識の多くを占めるとされる潜在意識には、自分自身では気づいていない悩みや考え、感情が眠っています。
タロットカードは、これらの潜在意識のサインをカードの象徴的な意味を通して表現することで、無意識のメッセージを言語化し、表面化させます。
象徴体系と解釈:タロットカードには、大アルカナと小アルカナ合わせて78枚があり、それぞれが多様な象徴やストーリーを持っています。
占い師は、カードの象徴的な意味、そしてカードが正位置(正しい向き)か逆位置(上下逆向き)かによって変わる意味を読み解き、相談者の状況に合わせた具体的なアドバイスや洞察を提供します。
自己理解と内省の促進:タロット占いは、単に未来を予言するだけでなく、質問者が自分自身の内面と向き合い、ストレスや不安、問題の本質に気づくことを促す道具としても機能します。
タロットカードの歴史「プレイングカードがのちにタロットへ… 最初は大アルカナは無かった!?」
最近の研究によると、タロットの起源は15世紀の北イタリアあたり。
最初はトランプの原型にあたるゲーム用カードで、22枚の「大アルカナ」は無かったようです。
ゲームの“切り札”として、後から追加されたと思われる「大アルカナ」。
そのミステリアスな絵柄の起源は、イタリアで当時非常に人気があった 「トライアンフの行列」 をもとに作成されたとされています。
「トライアンフの行列」とは祝祭に行われる行列のことで、その行列には仮装した人や装飾をした凱旋車が出ていました。
その仮装の主なモチーフになっていたのが、14世紀の詩人フランチェスコ・ペトラルカの歌集「トリオンフィ」です。
「トライアンフの行列」と「トリオンフィ」
「トリオンフィ」は15世紀のイタリアで広く読まれていた歌集です。
全部で六部あり、「愛」・「純潔」・「死」・「名声」・「時」・「永遠」の順で、後のものが前のものを打ち倒して凱旋するというもの。
この「トリオンフィ」の図版には、大アルカナのモチーフになったと思われる図像が見つけられるということです。
大アルカナを作成した人物は不明ですが、「トライアンフの行列」そして「トリオンフィ」から、新たな切り札(大アルカナ)のアイデアを思いついたのではないか、と考えられているのです。
出来上がった当時のタロット・カードは、占いには使われておらず、ゲーム用のカードとして使用されていたようです。
「トリオンフィ」(Trionfi)はイタリア語で「勝利」や「凱旋」を意味する言葉で、主に以下の2つの意味で使われます。
カール・オルフの音楽作品「トリオンフィ(勝利)三部作」:1940年代から1950年代にかけて作曲された「カルミナ・ブラーナ」「カトゥリ・カルミナ」「アフロディテの勝利」の3作品を指し、総合して『トリオンフィ』と呼ばれます。
ペトラルカの連作詩『I Trionfi』:14世紀の詩人ペトラルカによる作品で、愛、貞節、死、時間、そして永遠へと至る勝利の連鎖が描かれています。
この詩に登場する「死の勝利」のイメージは、後のタロットの「死」カードのモチーフにも影響を与えました。


