本の概要
『銃・病原菌・鉄』のジャレド・ダイアモンド、ノーベル経済学賞の歴代受賞者が絶賛する全米ベストセラー!
「本書はじつに読ませる。一気に読み終えずにはいられない。何度も繰り返しこの本をひもとくことになるはずだ」
――ジャレド・ダイアモンド(ピュリッツァー賞作家。『銃・病原菌・鉄』、『文明崩壊』、『昨日までの世界』ほか)
「このきわめて読みやすい本は、専門家にも一般読者にも同じく歓迎すべき知見を提供してくれる」
――フランシス・フクヤマ(『歴史の終わり』ほか)
「いまから2世紀後、わたしたちの曾曾……曾孫がアダム・スミスの『国富論』と同じように、本書を読んでいることだろう」
――ジョージ・アカロフ(2001年度ノーベル経済学賞受賞者)
世界にはなぜ豊かな国と貧しい国が存在するのか? ノーベル経済学賞の歴代受賞者が絶賛する全米ベストセラー。
上記の問いに答える鍵は、地理でも、気候でも、文化でも、あるいは為政者の無知でもない。問題なのは政治・経済上の「制度」なのだ。 ジョン・ベイツ・クラーク賞を受賞したMIT教授のダロン・アセモグルと、気鋭のハーバード大学教授ジェイムズ・A・ロビンソンが、15年に及ぶ共同研究の成果をもとに国家の盛衰を決定づけるメカニズムに迫る。本書から明らかとなるのは――
○メキシコとアメリカの国境で接する2つのノガレス、韓国と北朝鮮、ボツワナとジンバブエ――これほど近いのに発展の度合いに極端な差があるのはなぜなのか?
○現在の中国はこのまま高度成長を続け、欧米や日本を圧倒するのか?
○数十億人の人々を貧困の連鎖から脱出させる有効な方法はあるのか? etc.
古代ローマから、マヤの都市国家、中世ヴェネツィア、名誉革命期のイングランド、幕末・明治期の日本、ソ連、ラテンアメリカとアフリカ諸国まで、広範な事例から見えてくる繁栄と衰退を左右する最重要因子とは? 21世紀の世界を理解する上で必読の新古典、待望の邦訳。
□ 私はアセモグルらの一連の論考について、「今の日本にも大いに当てはまっているのではないか」とかねて感じていた。
実は、わが国は気がつかないうちにかなり収奪的な社会に移行しているから、長期停滞から抜け出せないのではないか――。
私は10年ほど前から、周囲が「成長戦略だ」「生産性の向上だ」と言う中で「生産性というよりは分配の問題ではないのか」という主張を続けてきた。
生産性は向上しているのに実質賃金が上がらない
日本がいつのまにか収奪的な社会になっていた――そう聞くと多くの人が「えっ」と驚くだろう。では、なぜ日本が収奪的社会だといえるのか。
包摂的経済制度、搾取的経済制度について
包摂的経済制度と搾取的経済制度は、経済学における重要な概念で、社会全体の繁栄や格差に大きな影響を与える。
包摂的経済制度は、すべての人が経済活動に参加できるような制度を指し、持続的な成長を促進する。
一方、搾取的経済制度は、一部の人々が富や権力を独占し、他の人々を搾取するような制度を指し、格差を拡大し、社会の不安定化を招く可能性がある。
包摂的経済制度 (Inclusive Economic Institutions)の定義としては、財産権の保護、法の支配、契約の執行、自由な市場へのアクセスなど、すべての人が経済活動に参加できるような制度を指す。
特徴としては、市場の活性化と競争を促進し、経済成長を促する。
イノベーションや起業家精神を奨励する。
教育や医療へのアクセスを改善し、人的資本を育成する。
格差を是正し、社会の安定に貢献する。
例えば、自由で公正な選挙、独立した司法制度、腐敗のない行政、教育や医療への平等なアクセス、財産権の保護など。
搾取的経済制度 (Extractive Economic Institutions)の定義としては、一部の人々が権力や富を独占し、他の人々を搾取するような制度を指す。
特徴としては、市場の歪みや独占を招き、経済成長を阻害する。
イノベーションや起業家精神を抑制する。
格差を拡大し、社会の不安定化を招く。
政治的腐敗や暴力、紛争の原因となる。
例えば、独裁政治、汚職、不正な選挙、土地や資源の不平等な分配、教育や医療への不平等なアクセスなど。
結論について、包摂的経済制度は、持続的な経済成長と社会の安定に不可欠です。一方、搾取的経済制度は、社会の発展を阻害し、格差を拡大する可能性があります。国家や社会は、包摂的な制度を構築し、維持することが重要だ。
参考資料
ダロン・アセモグル、ジェームズ・A・ロビンソン著『国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源』
「収奪的制度・包括的制度とは?『国家はなぜ衰退するのか』」

